安定供給を支えるのは厳格な製造支援システム
当社の製造所ではMES(製造実行システム)を導入し、紙媒体による指示・確認・記録だけでなく、バーコードによる照合など、コンピュータシステムにより正確性を補完しています。また、空調は清浄度を厳密に管理すると共に機器の洗浄を徹底し、汚染や異物混入の防止に最大限の注意を払ったクリーンな環境を完備。最先端の製造設備と高度な試験検査機器を駆使した製造施設で、高品質の医薬品を安定供給できる体制を確立しています。
当社の製造所ではMES(製造実行システム)を導入し、紙媒体による指示・確認・記録だけでなく、バーコードによる照合など、コンピュータシステムにより正確性を補完しています。また、空調は清浄度を厳密に管理すると共に機器の洗浄を徹底し、汚染や異物混入の防止に最大限の注意を払ったクリーンな環境を完備。最先端の製造設備と高度な試験検査機器を駆使した製造施設で、高品質の医薬品を安定供給できる体制を確立しています。
品質管理を徹底する工場での製造工程をご紹介します
原材料に対する厳格な管理と品質検査
トラックヤードから入荷した原材料は、虫の侵入と異物の持ち込みを防止するために強力な風圧のエアカーテンとエアシャワーを通して、自動ラック倉庫へ入庫します。保冷管理や施錠が必要な原料は、専用の保管室で、厳密に管理・保管します。
また、原材料は入荷・ロットごとに品質管理部門がサンプリングし、受入れ試験を行い、品質に適合していることを確認しています。
製造工程の全体スケジュールを管理
工場全体を把握する生産管理部門が、製造品目の製造指図書を発行します。製造指図書には製品名・製造番号・使用する原料名など、製造に必要な情 報が記載されており、それに基づいて製造が開始されます。生産管理部門は原料や 資材の在庫管理はもちろん、製造工程の緻密なスケジュール管理で医薬品 の安定供給に努めます。
製造工程の出発点となる重要ポイント
秤量工程では、自動ラック倉庫からクリーンエリアへ搬入された原料を秤量します。MES(製造実行システム)と複数の作業者によるダブルチェック体制を取り入れることで、搬入された原料のチェックから秤量作業に至るまで、原料の取り違いを発生させないための「システム」「手順」を導入しています。MESと連動した秤で高精度に秤量し、原料は、品名・ロット番号・数量・有効期間をバーコードで管理、製造指図された原料と確実に一致していることを照合し保証します。また、秤取質量が完全に一致しないと、秤量が完了しない仕組みになっています。
原料を均一の大きさに造粒
造粒工程では原料に結合液を加え、均一な大きさの粒子 にします。この作業で偏析(粉体の粒度・形状等の 違いによる分離現象)の抑制と粉体の流動性を向上させます。また、嵩密度を大きくすることにより、打錠での圧縮性を高める目的もあります。
混合工程では造粒工程で製造された造粒末に滑沢剤を加 えて混合し、打錠用顆粒にします。滑沢剤を加えることで流動性を向上させたり打錠障害を軽減することができます。
これらの工程では乾燥減量や嵩密度を測定することにより、ロット間での品質を一定に保つように工程管理を行っています。なお、秤量原料や前工程品など工程内で投入する際には、バーコードによる照合やダブルチェックを行い、取り違いを防止しています。
圧縮成型した錠剤をコーティング
混合工程で製造した打錠用顆粒を打錠機で圧縮成型し、 錠剤の形にします。工場ではロータリー式打錠機で製造を 行っており、1時間当たり80,000~ 110,000錠の錠剤を製造することができます。
打錠工程で製造した錠剤に苦みのマスキングや遮光の目 的でコーティングするのが皮膜工程です。皮膜機に投入さ れた錠剤に皮膜液をミスト状にしてスプレーし、フィルム 層を形成します。
これらの工程での製造中及び製造後の工程管理では外観 はもちろんのこと1錠質量、直径・厚み、硬度などを測 定することにより、一定の品質を確保しています。
認識しやすい表示を錠剤に印刷
錠剤印刷工程では識別性を図る目的で、錠剤1錠1錠に 識別情報を印刷します。工場ではインク式の錠剤印刷機に 加え、レーザー印刷機を導入しています。インク印刷はその特性上、記号や英数字等の限られた識別表示ですが、 レーザー印刷はより多くの情報の印刷が可能であり、識別性を更に向上することができます。
選別工程では自動選別機やベルト式目視選別機により錠 剤の全数検査を行います。この工程により、外観検査基準 に満たないものを選別・除去します。
工場から物流センターへ
品質部門の出荷判定に合格した製品は、工場から物流センターへ搬送します。更に物流センターから医療機関に配送され、患者さんの手元に届けられます。